働く場所を限定せず、旅をしながら仕事をするノマドワーカーという言葉は多くの人に浸透しました。ノマドワーカーと言えば旅をし続けている印象ですが、滞在先はどのように手配しているのでしょう。
今回は、ノマドワーカーがホテル暮らしをする際の手続きや、その費用の目安について紹介します。
ノマドワーカーとは?
よく耳にするノマドワーカー。言葉の意味はなんとなくイメージできても、正確な定義は分からないという人もきっと多いのではないでしょうか。ここでまず、ノマドワーカーとは何か、その意味を解説します。
ノマドワーカーとは、ノマドワークの働き方をする人たちを意味します。ノマドワークというのは、パソコンやスマートフォンを使用して、オフィスを一箇所に固定することなくさまざまな場所で仕事をするという新しいスタイルの働き方です。
ノマドとは英語の”nomad” からきており、その意味は「遊牧民」。まさに遊牧民のように住処を変えながら生活しているノマドワーカーたちは、その自由な生き方を楽しんでいるように見えます。
確かに、毎日決まった時間に起床し決まったオフィスに通勤する毎日よりも、自分で働く場所や時間が選べた方が断然自由度が高いのは明らかです。仕事を続ける傍ら、新しい地でさまざまな人間関係を築いたり、文化に触れたりすることができるため、ノマドワーカーの多くは旅行に重きを置いている傾向が強くみられます。
ノマドワーカーの滞在先には3パターンある
ノマドワーカーが「よし、来月からは◯◯で仕事をしよう!」とその滞在先を決めたら、次に決めなければならないのが滞在先です。ノマドワーカーに興味を持つ人たちの多くがきっと、「滞在先ってどう手配しているんだろう、費用はどのくらいかかるんだろう」と疑問に感じていることでしょう。
それもそのはず、ノマドワーカーたちは身を置く場所が変わるたびに滞在先を手配し、そこに費用をかけているのです。ここでは、ノマドワーカーの代表的な滞在先を3パターン紹介します。
ホテル暮らし
ノマドワーカーたちの中には、基本的にホテル暮らしをしている人も多くいます。ホテル暮らしと言っても多くのノマドワーカーが選ぶのは「長期滞在に適したホテル」であり、一般的に短期の旅行で利用されるホテルとは違ったタイプのホテルである場合が多いです。
ホテル暮らしを選ぶメリットは多く、ノマドワーカーになりたての人には特におすすめ度が高いのが特徴です。なんと言ってもホテルならではの安全面の高さ、設備の充実度などが初心者ノマドワーカーには嬉しいポイントと言えます。
Airbnb利用
海外旅行の経験もそれなりにあり、自分で旅をアレンジし慣れている人であればAirbnbを選ぶケースも多いです。手続きなどはホテルとそう変わらず、ホテルよりも安価に滞在できる場所を探しやすいのがメリットです。Airbnbは民泊のサービスとなりますが、中にはホテルやホステルが掲載されている場合も多く、選び方によってさまざまなタイプの滞在先を選ぶことが可能です。
完全に自分一人でプライベートに使えるアパートの一室もあれば、シェアハウスで他にルームメイトがいる場合もあります。好みに合わせて自分に合ったスタイルを選べる点がAirbnbの特徴です。
現地のアパートを短期で賃貸契約
3つの中では最も難易度が高いのが、現地でアパートを賃貸契約するケースです。費用を押さえやすいのがメリットですが、海外でアパートを契約する場合には何かと手続きが複雑になりがちなのが気になる点です。
海外で現地のアパートを契約する方法がおすすめできるのは、現地の言葉が話せてコミュニケーション力が高いノマドワーカーに限ります。初心者にはハードルが高いものの、うまく行けば格安でそれなりに快適なアパートに住めるようになることは多いので、メリットも非常に大きいと言えます。
手続きが簡単なホテル暮らし!
ノマドワーカーが滞在先を手配する際に、最も一般的なのが上記の3パターンですが、中でもホテル暮らしはメリットがとても多いおすすめの選択肢です。
ホテル暮らしの最大のメリットは安全面です。民泊や賃貸契約でありがちな、「施設の不備」などはほぼありませんし、仮にあったとしてもホテル側が責任を持って対応してくれます。ノマドワーカーとして初めに滞在先を決める際には、この安心感が大きなメリットになるでしょう。
そして、ホテル暮らしをする際の手続きはとても簡単で、普段の旅行や出張の際の手配と全く違いがない点も魅力です。ホテルを選んだら、希望の期間の予約をするだけで手配が完了します。何度も先方とやりとりをしたり、慣れない外国で難しい書類の取り交わしを繰り返したりする必要がないため、ハードルはぐんと下がります。
ホテル暮らしの費用はどのくらいかかる?
安全で便利なホテル暮らしですが、ノマドワーカーにとって滞在先の費用はとても重要なポイントです。どれだけ安全で手続きが簡単でも、費用がかかりすぎるようでは現実的な選択肢とは言えません。
ノマドワーカーがホテル暮らしをする際にかかる費用は、選ぶホテルのグレードによってさまざまです。場合によってはAirbnbよりも安く宿泊できることもありますが、逆にとんでもなく高額な費用になってしまうケースもあります。
ここで重要なのは「どの地域でのホテル暮らしを検討しているのか」というポイントです。例えば日本国内や、日本と同じくらいの物価の国でのホテル暮らしを検討する場合には、費用が極端に安くなることはまずありません。
しかし、東南アジアなどの物価の安い国でのホテル暮らしなら、驚くほど安くホテルで快適なノマドライフが送れることも多々あります。
例えば、ノマドワーカーに人気のタイやフィリピンのセブ島を例に挙げると、1ヶ月あたりのホテル暮らし費用は5万円から8万円ほどに収まるケースが多いです。ホテル暮らしなら光熱費も一切かからないため、これは非常にリーズナブルだと言えるでしょう。
ノマドワーカー初心者にホテル暮らしをすすめる5つの理由
ノマドワーカーがホテル暮らしをするメリットはたくさんありますが、中でも特にノマドワーカー初心者に強くホテル暮らしをおすすめする理由についてここで5つ紹介しておきましょう。
理由①セキュリティ面が安心
ホテルにはフロントがあります。フロントには24時間スタッフが常駐しており、これはどの国でも同じです。現地での民泊施設やアパートでの滞在と比較すると、常にフロントにスタッフがいるホテルは断然安全面で上回ります。
理由②費用が分かりやすく明確
ノマドワーカーの出費の大部分を占めるのが滞在費です。どのような場所に滞在するかで、毎月の出費は大きく変わります。いくら宿泊費がかかるのか、生活していく上で追加料金が発生する可能性があるのか、このあたりが明確でなければ安心して生活しづらくなるでしょう。
ホテル暮らしでは、宿泊費を支払っておけば、それ以外に費用が追加でかかることはまずありません。予約する段階から滞在費が明確に把握できる点もホテル暮らしのメリットです。
理由③部屋の清掃をしてもらえるため快適
ノマドワーカーは、宿泊している部屋の中で仕事をする機会も多くあるものです。生活する部屋は、常にきれいに保っておきたいと思うのが自然でしょう。ホテル暮らしのいいところは、毎日綺麗なタオルを届けてもらえるところ、そして清掃スタッフが部屋をきれいに保ってくれる点です。ある程度長期で滞在するとなると、衛生面は非常に重要ですが、ホテル暮らしならこの点も心配ありません。
理由④ネット環境が完備している
現地でアパートを借りるなどして滞在先を手配する場合には、ネット環境を整えるために別に手続きをする必要があるケースもあります。簡単にできると思いきや、案外苦戦して想像以上に費用がかかった!という声もチラホラ耳にします。ホテル暮らしならもともとネット関係が完備しているのもおすすめの理由の一つですね。
理由⑤同じノマドワーカーたちと交流できるチャンスがある
ノマドワーカーの中には、同じようにホテル暮らしをしている仲間たちがたくさんいます。選ぶホテルによっては、自分以外のノマドワーカーとの出会いがたくさんあり、そこからさまざまな情報を得たり人脈を広げたりできることも多々あります。
ノマドワーカーのホテル暮らしにおけるデメリット
ホテル暮らしはノマドワーカーにとって非常にメリットが多い滞在スタイルですが、逆にデメリットもないわけではありません。ホテル暮らしを選ぶノマドワーカーが知っておくべきデメリットは下記の2点です。
デメリット①費用がやや割高になる
ノマドワーカーがホテル暮らしを選ぶデメリットとして挙げられるのは、費用面です。ホテルの選び方で回避することもできるとは言え、ホテル暮らしはAirbnbや現地のアパート暮らしと比較すると費用は高くなる
ことが多いです。得られるメリットが多い代わりに、費用はやや割高になるのがデメリットの一つと言えるでしょう。
デメリット②キッチンが完備していないケースが多い
ノマドワーカーは、毎日の食事も考えなくてはなりません。ホテル暮らしのデメリットは、キッチンが完備していないケースが多い点です。キッチンがなければ毎日外食することになったり、どこかに買いに行く手間がかかったりとやや不便に感じてしまうかもしれません。
滞在先のホテルを選ぶ際には、共有スペースに自由に使えるキッチンがあるところを選ぶことで回避できるため、ぜひ覚えておいてください。
ノマドワーカー向けのホテルを選ぶ3つのポイント
最後に、実際にノマドワーカーがホテルを選ぶ際に注目すべき3つのポイントを紹介します。このポイントを押さえてホテルを選べば、より快適なホテル暮らしが叶います。ぜひ参考にしてみてくださいね。
ポイント①パブリックスペースが充実している(仕事環境)
ホテルにはパブリックスペースと呼ばれる、宿泊している人たちが自由に利用できる共有スペースがあります。ホテルによってその充実度はさまざまですが、中にはスターバックスも顔負けの快適なオシャレ空間を備えているホテルもあります。
テーブルは自由に使うことができ各席に電源も完備となれば、毎日快適に仕事に集中できること間違いありません。ホテルを選ぶ際には「ここなら仕事がしやすそう!」と思えるパブリックスペースを備えたホテルを選ぶのがおすすめです。
ポイント②徒歩圏内にリフレッシュできる場所がある
周辺環境もとても重要です。ホテル暮らしをするとなると、行動範囲はそのホテルの周辺がメインになるでしょう。ノマドワーカーが快適に生活する上で、「息抜きができる場所」は欠かせません。近くに素敵な公園があったり、雰囲気の良いカフェがあったりと、自分にぴったりのリフレッシュスポットを見つけられるエリアをおすすめします。
ポイント③朝食やコーヒーの無料サービスがある
ノマドワーカーがホテル暮らしをより快適に送るにあたり、毎日の朝食やコーヒーについても考えておくとよいでしょう。そのホテルでしばらく過ごすなら、ホテルの無料サービスが充実していると、その快適さが一気に増します。ホテルによって、無料サービスの提供内容はさまざまです。このあたりもしっかりチェックした上でホテルを選びましょう。
まとめ
ノマドワーカーにとってホテル暮らしという選択肢はメリットがとても多いです。特に、手続きが楽であることや、安全面がずば抜けている点は、ホテル暮らしの特に大きなメリットと言えます。費用に関しても分かりやすく、初めから滞在費が明確に把握できる点も嬉しいポイントです。
ノマドワーカーはまるで遊牧民のように、生活の基盤を限定せずに自由な生き方ができる点が魅力です。皆さんも、安全にそして手続きもスムーズにできるホテル暮らしで、ノマドワーカーとして生きていく新しい生き方を考えてみてはいかがでしょうか。きっと新しい経験がたくさんあなたを待ち受けていることでしょう。
ホテル・ホステルの長期滞在はCarigurasiで。