家事をしなくていい、何にもやらなくていい。そんな生活を想像してみて欲しい。
疲れて仕事から部屋に帰ると完璧に全てが片付いている。常にきれいな部屋が整えられていると、どれだけ身体が疲れていようがリフレッシュできる。
生活全部をホテルにお任せして、非日常の空間で過ごす快適さは格別だ。
室内のメンテナンスは無料でやってくれる。お腹が空けばルームサービスを頼めるし、家電など色々な備品の貸し出しだってある。余計なものは買わなくていい。
光熱費込みで、インターネットも無料。ティッシュやトイレットペーパーを買いにドラッグストアに行く必要もない。
24時間フロントサービスでセキュリティ万全。宅配便の受け取りや荷物預かりもしてくれる。クリーニングの手配もお願いできるし、コインランドリーがあるホテルだってあるんだから。何の不自由もない。いや、むしろこの便利さが当たり前になりそうで怖いくらいだ。
特に毎日バスルームを自分で洗わなくていいなんて夢の生活だ。鏡も洗面台もピカピカに磨かれ、ふわふわのタオルも用意されている。
リネン類もこまめに替えてくれるからいつでも糊のきいた綺麗なシーツで眠ることができる。良い寝具で眠ることで、確実に睡眠の質が上がっているはずだ。
完璧に整えられている空間に一ヶ月もいればメンタルが整うのも当然。
日常から切り離された場所で、自分自身を見つめることができる。人間力も磨かれるに違いない。
シンプルでモノが少なく、整理され常に整えられた空間で過ごすことは、思考の整理や集中に最適である。
瞑想するにもパーフェクトな空間だ。静かにぼーっとすることができる空間はホテル以上になかなかない。
最小限のモノ。
あるのは、ベッド、デスク、テレビ。少ない服。今読んでいる本。PC。
モノが少なくても生きていけることに気付く。
このままシンプルに生きたい、と強く思う。この際、余計なものは全てそぎ落として、ミニマリストになるのも悪くない。
部屋に一人でいることに寂しさを感じたら、ラウンジやロビーで人の気配を感じることもできる。
さまざまな立場の人が集う場所だからこそ、人間観察にも最高の場所だ。
ホテルのロビーは、思いがけない創作やアイデアを生み出してくれる。
作家や音楽家がホテルに数ヶ月籠ってクリエイティブに集中する…というのも納得。部屋にいれば社会と遮断された静かで静謐な時間を手に入れることができ、ロビーに出れば適度に社会と繋がることができるのだから。
そのうち少しずつホテルのスタッフ達とも顔なじみになり、「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」と言ってもらえるようになるのも嬉しい。きめ細やかなサービスと適度な距離感が心地いい。
万全のセキュリティが確保されていながらも、ご近所づきあいや地域活動などの煩わしさとは無縁。
来客があるなら、ロビーやラウンジに来てもらってその場で打合せや商談をすればいい。究極の職住近接である。
便利さだけではない。
「ホテルに暮らしてる人」というだけでインパクトも絶大だ。相手は勝手に「優雅で自由に生きている成功者」とイメージするだろう。ホテルに住んでいるだけで簡単にブランディングが出来てしまうというおまけ付きだ。
何よりも住みたい街に、トランク一つでいつでも身軽に移り住む、
そんな自由を手に入れることができるのが最大のメリットだ。
季節ごとに、日本で暮らす2ヶ月、カナダで暮らす3ヶ月、北欧で暮らす1ヶ月…そんなライフスタイルだって実現できる。
さて、来月からはどのホテルで暮らそうか。
…こんな夢のような生活が、少しずつ身近になってきています。
多様な価値観が生まれてくる中で、家や車を所有しない生き方、シンプルでミニマルな生活を実践する人も増えています。
また場所や時間に捉われない働き方の実現により、住む場所も自由に選んで移住する人々も。
「ホテル暮らし」と聞くと今はまだ「憧れの生活」というイメージが強いですが、日本にも世界にもホスピタリティ、立地、サービスを兼ね備えた素晴らしいホテルがたくさんあり、今後長期滞在者に対しての利便性を高める事が出来れば「ホテルで暮らすという生き方」が新しいライフスタイルの一つとして少しずつ広がりを見せていくかも知れません。
ホテルで暮らすことが人生の身近な選択肢の一つとなるように…カリぐらし°では、これから自由で身軽な生き方について様々な視点から情報を発信していきます。
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